Column
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2016/12/28

【釈迦】天上天下唯我独尊

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「天上天下唯我独尊」。とっても有名なことばですね。このことばは、ふたつの視点からの解釈が可能だと思っています。

ひとつめは、ひとりの人間としての視点。この視点からこのことばを訳すと、「私という存在は、社会的な肩書きや役割、個別の出自を超えて、本来、ひとつの、なにものでもない存在である。だからこそ、あまねくかけがえのない存在なのである」といったような意味になるでしょうか。

ふたつめは、ズバリ、仏さまからの視点。こちらから訳してみると、このことばは、「すべては縁の中で起きてくることであり、私という個別の存在すら、実体のなきまぼろしである。縁そのものを“私”と捉えるならば、“私”はそのまま“世界”であり、その意味で、“世界”には“私”しかいないのである」という風に解釈できるのかもしれません。

なにが正解なのかはわかりません。「真実」の表現は、人の数だけあるからです。ただ、2016年12月末において、私という人間に、こういったふたつの解釈が浮かんできたことは事実です。これもすべてご縁の網目の中で起きてきたこと……。

みなさんは、この語を、どのように解釈されますか?

「ほぼ週刊彼岸寺門前だより」2016年12月25日発行号より転載)